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医療費控除の使い方|セルフメディケーション税制との選び方を解説

医療費控除の使い方|セルフメディケーション税制との選び方を解説 確定申告・税金
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  1. 医療費控除の使い方|セルフメディケーション税制との選び方を解説
  2. 医療費控除の基本|年間10万円を超えたら使える
    1. 1. 医療費控除の仕組み
    2. 2. 対象になる医療費・ならない医療費
    3. 3. 節税額のシミュレーション
  3. セルフメディケーション税制|市販薬の購入が12,000円超で使える
    1. 1. セルフメディケーション税制の仕組み
    2. 2. 「健康の維持増進への取り組み」とは?
    3. 3. 対象になる市販薬の見分け方
    4. 4. 節税額のシミュレーション
  4. 医療費控除 vs セルフメディケーション税制|どっちを選ぶ?
    1. 1. 2つの制度は併用できない
    2. 2. 判断フローチャート
    3. 3. 具体的な比較シミュレーション
  5. 確定申告の手続き|必要書類と入力方法
    1. 1. 医療費控除の申告に必要なもの
    2. 2. セルフメディケーション税制の申告に必要なもの
    3. 3. e-Taxでの入力ポイント
  6. フリーランスが見落としがちな医療費控除のポイント
    1. 1. 家族の医療費もまとめて申告できる
    2. 2. 年をまたぐ治療は支払い日で判定する
    3. 3. 保険金・高額療養費を差し引くのを忘れない
    4. 4. 人間ドック・健康診断の費用は原則対象外だが……
  7. レシート管理のコツ|年末に慌てないために
    1. 1. 封筒1枚で管理する方法
    2. 2. スマホで撮影して記録する方法
    3. 3. 通院交通費はその場でメモする
  8. まとめ:レシートを捨てない。それだけで税金が戻る

医療費控除の使い方|セルフメディケーション税制との選び方を解説

「年間の医療費が結構かかったけど、確定申告で取り戻せるの?」「ドラッグストアで買った薬も控除の対象になるって聞いたけど、本当?」「医療費控除とセルフメディケーション税制、どっちを使えば得なの?」――フリーランスは国民健康保険で3割負担とはいえ、医療費は積み重なると大きな出費です。

結論から言うと、年間の医療費が10万円を超えたら「医療費控除」、10万円以下でも市販薬の購入が年間12,000円を超えたら「セルフメディケーション税制」で税金を取り戻せます。ただし、この2つは併用できないので、どちらが得かを計算して選ぶ必要があります。

この記事では、医療費控除とセルフメディケーション税制の違い・対象範囲・計算方法をわかりやすく整理し、「自分はどちらを選ぶべきか」の判断基準まで具体的に解説していきます。

医療費控除の基本|年間10万円を超えたら使える

1. 医療費控除の仕組み

医療費控除は、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が一定額を超えた場合に、超えた分を所得から差し引ける制度です。

計算式はシンプルです。

医療費控除額 = 実際に支払った医療費 − 保険金等で補てんされた金額 − 10万円

※総所得金額が200万円未満の場合は、10万円ではなく「総所得金額×5%」が足切りラインになります。

控除の上限は200万円です。

2. 対象になる医療費・ならない医療費

「何が対象になるのか」が最も迷いやすいポイントです。主なものを整理します。

対象になる(○)対象にならない(×)
病院・歯科の診療費・治療費美容整形・ホワイトニング
処方薬の費用健康診断・人間ドックの費用(※病気が見つかった場合は対象)
市販の治療用医薬品(風邪薬・胃腸薬など)ビタミン剤・サプリメント(治療目的でないもの)
通院のための交通費(電車・バス)自家用車のガソリン代・駐車場代
入院時の部屋代・食事代入院時の差額ベッド代(自己都合の場合)
歯科の治療(虫歯・矯正※)歯科の審美目的の治療
レーシック・ICL手術コンタクトレンズ・眼鏡(治療目的でないもの)
介護保険サービスの自己負担分介護用のおむつ代(医師の証明がない場合)
不妊治療の費用出産のための里帰り交通費

※歯科矯正は、子どもの場合は原則対象。大人の場合は「噛み合わせの改善など機能的な問題の治療」であれば対象になります。審美目的のみの矯正は対象外です。

意外と見落としがちなのが「通院の交通費」です。電車やバスの運賃は領収書がなくても、日付・経路・金額をメモしておけば控除対象になります。タクシー代は原則対象外ですが、「電車やバスが使えない緊急時」は認められるケースがあります。

3. 節税額のシミュレーション

年間の医療費が20万円だった場合、いくら税金が戻るか計算してみましょう(保険金の補てんなしと仮定)。

医療費控除額 = 20万円 − 10万円 = 10万円

課税所得所得税率所得税の還付額住民税の減額合計の節税額
300万円10%10,000円10,000円20,000円
500万円20%20,000円10,000円30,000円
700万円23%23,000円10,000円33,000円

課税所得500万円で医療費20万円なら、約3万円が戻ってくる計算です。「たった3万円」と思うかもしれませんが、レシートを集めて確定申告に入力するだけの作業です。やらない理由はありません。

医療費が30万円、40万円と増えれば、節税額もそれに応じて大きくなります。入院や手術があった年は必ずチェックしてください。

セルフメディケーション税制|市販薬の購入が12,000円超で使える

1. セルフメディケーション税制の仕組み

セルフメディケーション税制は、2017年に始まった医療費控除の「特例」です。健康の維持増進に取り組んでいる人が、特定の市販薬(スイッチOTC医薬品等)を年間12,000円を超えて購入した場合に、超えた分を所得から控除できます。

計算式:

控除額 = 対象の市販薬の購入額 − 12,000円

控除の上限は88,000円です(つまり購入額100,000円が実質的な上限)。

2. 「健康の維持増進への取り組み」とは?

セルフメディケーション税制を使うには、その年に以下のいずれかを行っている必要があります。

  • 健康診断(定期健康診断、人間ドック)
  • 予防接種(インフルエンザ等)
  • がん検診
  • 特定健康診査(メタボ健診)

フリーランスの場合、自治体の健康診断を受けていれば条件を満たします。インフルエンザの予防接種を受けているだけでもOKです。領収書や検診結果通知書を保管しておいてください。

3. 対象になる市販薬の見分け方

すべての市販薬が対象になるわけではありません。対象は「スイッチOTC医薬品」と、2022年から追加された一部の医薬品です。

見分け方は簡単です。

  • パッケージに「セルフメディケーション 税 控除対象」のマークが付いている
  • レシートに「★」マークや「セルフメディケーション税制対象」の表示がある

代表的な対象商品の例:

種類対象商品の例
風邪薬パブロン、ルル、コンタック
鎮痛剤ロキソニンS、イブ、バファリンEX
胃腸薬ガスター10、大正漢方胃腸薬
花粉症・アレルギーアレグラFX、クラリチンEX
湿布・外用薬ボルタレンEXテープ、フェイタス
皮膚薬ロコイダン、フルコートf

ドラッグストアで薬を買うときは、レシートを捨てずに保管する習慣をつけてください。年末に集計してみると「意外と12,000円を超えていた」というケースは珍しくありません。

4. 節税額のシミュレーション

年間の対象市販薬の購入額が50,000円だった場合:

控除額 = 50,000円 − 12,000円 = 38,000円

課税所得所得税率所得税の還付額住民税の減額合計の節税額
300万円10%3,800円3,800円7,600円
500万円20%7,600円3,800円11,400円
700万円23%8,740円3,800円12,540円

金額は医療費控除ほど大きくありませんが、「病院にはあまり行かないけど、市販薬はそこそこ買っている」という方にとっては、使わないと損する制度です。

医療費控除 vs セルフメディケーション税制|どっちを選ぶ?

1. 2つの制度は併用できない

最も重要なポイントは、医療費控除とセルフメディケーション税制は「どちらか一方しか選べない」ということです。同じ年にどちらも申告することはできません。

つまり、医療費控除を選んだ場合、セルフメディケーション税制の対象となる市販薬の購入額も医療費控除に含めることができます(治療目的の市販薬は医療費控除の対象)。逆に、セルフメディケーション税制を選んだ場合、病院の医療費は控除に使えません。

2. 判断フローチャート

以下の順番で判断してください。

ステップ1:年間の医療費(病院+薬+交通費)を合計する

  • 10万円を超えている → ステップ2へ
  • 10万円以下 → ステップ3へ

ステップ2:医療費控除の控除額を計算する

  • 医療費控除額 = 医療費合計 − 保険金 − 10万円
  • この金額が「セルフメディケーション税制の控除額」より大きいなら → 医療費控除を選ぶ

ステップ3:対象の市販薬の購入額を合計する

  • 12,000円を超えている → セルフメディケーション税制を使う
  • 12,000円以下 → どちらも使えない

3. 具体的な比較シミュレーション

以下のケースで、どちらが得か計算してみましょう。

ケースA:病院の医療費が8万円、対象市販薬が5万円の場合

選択肢控除額節税額(課税所得500万円の場合)
医療費控除(8万+5万=13万 − 10万)30,000円約9,000円
セルフメディケーション(5万 − 1.2万)38,000円約11,400円

セルフメディケーション税制のほうが得。医療費控除を選ぶと13万円が対象になりますが、足切り10万円を引くと3万円しか残りません。一方、セルフメディケーション税制は足切りが12,000円と低いため、控除額が大きくなります。

ケースB:病院の医療費が25万円、対象市販薬が3万円の場合

選択肢控除額節税額(課税所得500万円の場合)
医療費控除(25万+3万=28万 − 10万)180,000円約54,000円
セルフメディケーション(3万 − 1.2万)18,000円約5,400円

医療費控除のほうが圧倒的に得。病院の医療費が大きい場合は、迷わず医療費控除を選んでください。

目安として、病院の医療費が10万円前後で市販薬の購入額が多い場合はセルフメディケーション、病院の医療費が15万円を超えるなら医療費控除、と覚えておくとわかりやすいです。

確定申告の手続き|必要書類と入力方法

1. 医療費控除の申告に必要なもの

  • 医療費控除の明細書:国税庁の確定申告書作成コーナーで作成できる。医療機関ごとに金額をまとめて記入する
  • 医療費の領収書:提出は不要だが、5年間の保管義務がある。税務署から求められたら提示する
  • 医療費通知(健康保険組合からの通知書):これがあれば明細書の記入を省略できる
  • 保険金の補てん額がわかるもの:民間の医療保険で給付金を受け取った場合、その金額を差し引く必要がある

2. セルフメディケーション税制の申告に必要なもの

  • セルフメディケーション税制の明細書:対象医薬品の購入額を記入する
  • 対象医薬品のレシート:「★」マーク等の表示があるもの。5年間の保管義務
  • 健康の維持増進の取り組みを証明する書類:健康診断の結果通知書、予防接種の領収書など(提出は不要だが保管する)

3. e-Taxでの入力ポイント

e-Tax(確定申告書等作成コーナー)を使えば、画面の案内に従って入力するだけで自動計算してくれます。

  • 「所得控除の入力」画面で「医療費控除」を選択
  • 「医療費控除を適用する」か「セルフメディケーション税制を適用する」かを選ぶ画面が表示される
  • 医療費控除の場合:医療費集計フォーム(Excelファイル)をダウンロードして入力するとラク
  • セルフメディケーション税制の場合:対象医薬品の購入額を薬局・ドラッグストアごとに入力する

会計ソフトで確定申告をしている方は、freee・マネーフォワードともに医療費控除の入力画面が用意されています。年間の医療費をまとめたExcelやCSVを取り込むこともできます。

フリーランスが見落としがちな医療費控除のポイント

1. 家族の医療費もまとめて申告できる

医療費控除は、「自分と生計を一にする家族」の医療費を合算できます。配偶者や子どもの医療費も対象です。

たとえば、自分の医療費が6万円、配偶者の医療費が5万円、子どもの医療費が3万円なら、合計14万円。10万円を超えるので4万円分の控除が受けられます。自分だけの6万円では足切りラインに届きませんが、家族分を合算すれば対象になるわけです。

家族のうち、最も所得が高い人が申告するのが節税のポイントです。所得税率が高い人ほど、同じ控除額でも還付金が大きくなります。

2. 年をまたぐ治療は支払い日で判定する

医療費控除の対象は「その年に実際に支払った金額」です。12月に治療を受けて1月に支払った場合は、翌年の医療費として計上します。

逆に言えば、12月に歯科治療の費用をまとめて支払えば、その年の医療費に加算できます。年末が近づいたら、その年の医療費がいくらになっているか確認して、10万円に近い場合は12月中に治療を済ませるのも一つの手です。

3. 保険金・高額療養費を差し引くのを忘れない

民間の医療保険から入院給付金を受け取った場合や、高額療養費制度で払い戻しを受けた場合は、その金額を医療費から差し引く必要があります。

ただし、差し引くのは「その治療に対して受け取った保険金」のみです。たとえば、Aの入院で保険金15万円を受け取り、Bの通院で5万円かかった場合、Bの5万円からAの保険金を差し引く必要はありません。治療ごとに個別に計算します。

4. 人間ドック・健康診断の費用は原則対象外だが……

健康診断や人間ドックの費用は、原則として医療費控除の対象になりません。「治療」ではなく「予防」だからです。

ただし、健康診断の結果、病気が見つかって治療を開始した場合は、その健康診断の費用も医療費控除の対象になります。「異常なし」の場合は対象外、「要治療」で実際に治療した場合は対象、と覚えてください。

レシート管理のコツ|年末に慌てないために

医療費控除もセルフメディケーション税制も、「レシートがない」と申告できません。1年分のレシートを年末にかき集めるのは大変なので、日頃から管理する仕組みを作っておきましょう。

1. 封筒1枚で管理する方法

最もシンプルな方法は、「医療費」と書いた封筒を1つ用意して、レシートを入れるだけです。病院の領収書、薬局のレシート、交通費のメモ、すべてこの封筒に入れます。年末に封筒の中身を集計すれば完了です。

2. スマホで撮影して記録する方法

レシートを受け取ったらスマホで撮影し、クラウドストレージ(Googleフォト等)の「医療費」フォルダに保存します。紙のレシートは色あせて読めなくなることがあるので、デジタルのバックアップがあると安心です。

freeeやマネーフォワードを使っている方は、レシート撮影機能で医療費のレシートも取り込んでおくと、確定申告時に集計がラクです。

3. 通院交通費はその場でメモする

電車・バスの交通費は領収書が出ないことが多いので、通院するたびに以下の情報をメモしてください。

  • 日付
  • 通院先の医療機関名
  • 交通手段と経路(例:〇〇駅→△△駅、往復520円)

スマホのメモアプリやスプレッドシートに記録しておけば、年末の集計が一瞬で終わります。

まとめ:レシートを捨てない。それだけで税金が戻る

医療費控除とセルフメディケーション税制のポイントを振り返ります。

  • 医療費控除:年間の医療費が10万円超で適用。病院代・薬代・交通費が対象。控除上限200万円
  • セルフメディケーション税制:対象市販薬の購入が年間12,000円超で適用。控除上限88,000円。健康診断等の取り組みが条件
  • 2つは併用不可。病院の医療費が多ければ医療費控除、市販薬中心ならセルフメディケーション税制を選ぶ
  • 家族の医療費を合算して、最も所得が高い人が申告するのが節税のコツ
  • 保険金・高額療養費は治療ごとに個別に差し引く。他の治療費から引く必要はない
  • レシートは5年間の保管義務あり。封筒1枚+スマホ撮影で管理する

フリーランスは毎年確定申告をするので、医療費控除の申告は「ついでの一手間」で済みます。年間の医療費が10万円に届かなくても、市販薬のレシートを集めれば12,000円は意外とすぐ超えます。まずは今日から、病院の領収書とドラッグストアのレシートを封筒に入れることから始めてみてください。

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