【2026年6月第3週】フリーランスが知っておくべき今週のニュース

【2026年6月第3週】フリーランスが知っておくべき今週のニュース フリーランス4コマ漫画
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今週は、フリーランスの手取りと仕事の続け方に関わるニュースが相次ぎました。

特に確認しておきたいのが、インボイス制度の「2割特例」終了後に、消費税の計算方法をどう選ぶかという問題です。現在より納税負担が増える可能性があるため、対象者は期限直前ではなく、過去の売上や経費を使って早めに試算しておく必要があります。

このほか、インボイス未登録を理由とした取引排除、事務負担を軽減する補助金、日銀の利上げ、リモートワークとギグエコノミーの将来性、自治体の業務委託公募も取り上げます。今週のニュースを「税負担」「取引条件」「固定費」「案件獲得」の4つの視点から整理していきましょう。

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目次

  • 今週のハイライト
  • 今週の注目ニュース
  • 今週のアクション
  • まとめ

今週のハイライト

インボイスの2割特例終了へ、簡易課税と本則課税の比較を早めに

インボイス登録を機に免税事業者から課税事業者になった人が利用できる「2割特例」は、売上にかかる消費税額の2割を納付税額とする負担軽減措置です。この特例の終了後は、簡易課税や本則課税など、自分の事業に合った計算方法を検討する必要があります。

今回の記事では、2割特例終了後の選択肢として、簡易課税と本則課税の違いが解説されています。簡易課税は、業種ごとに定められたみなし仕入率を使って納税額を計算する方法です。本則課税では、売上時に受け取った消費税から、仕入れや経費で支払った消費税を差し引いて計算します。

フリーランスにとって重要なのは、計算方法によって納税額と事務負担が変わる点です。原データでは、サービス業に多い第5種事業で簡易課税を選んだ場合、みなし仕入率は50%とされています。売上税額の2割を納める2割特例と比べると、単純な割合では負担が2.5倍になる計算です。

ただし、簡易課税と本則課税のどちらが有利かは、業種や実際の経費構成によって異なります。PC、カメラ、外注費、広告費など、消費税を含む支出が多い年は、本則課税の方が有利になる可能性があります。一方、経費が少ない事業では、簡易課税の方が計算しやすく、納税額を抑えられる場合があります。

まずは直近1〜2年分の売上と課税仕入れを使い、それぞれの方法で納税額を試算してみましょう。簡易課税には事前の届出が関係するため、適用時期や提出期限は税務署、税理士、国税庁の最新情報で確認することが大切です。

出典: 寺田税理士・社会保険労務士事務所

今週の注目ニュース

【税制・制度変更】小規模事業者の調査で見えた、インボイス後の収益減少と事務負担

インボイス制度導入後の小規模事業者を対象としたアンケートから、消費税相当額の値下げや事務負担の増加に悩む実態が報じられました。本業に使える時間が減ったり、今後の事業継続に不安を感じたりする声も紹介されています。

制度対応の負担は、納税額だけでは測れません。請求書の確認、取引先ごとの登録状況の管理、会計ソフトへの入力などに毎月数時間かかるなら、その時間も事業コストです。仮に月3時間、年間36時間を使っている場合、本来その時間で受注できた仕事まで含めて考える必要があります。

まずは、インボイス対応にかかっている時間と費用を一度記録してみましょう。負担が大きい場合は、会計ソフトの自動化機能や税理士へのスポット相談を使い、本業を圧迫しない運用に変えることが現実的です。

出典: 選挙ドットコム

【税制・制度変更】インボイス未登録だけを理由とした取引排除、独禁法上の問題を指摘

インボイス登録をしていない個人タクシーが、配車や法人契約などの取引から排除されている問題が国会で取り上げられました。報道では、登録がないことだけを理由とした一方的な取引排除について、独占禁止法上の問題が指摘されています。

これは個人タクシーだけの話ではありません。ライター、デザイナー、エンジニアなどでも、「未登録なら契約を打ち切る」「消費税相当額を一律に値下げする」といった要求を受ける可能性があります。取引条件の変更には個別の事情がありますが、発注者の立場を利用した一方的な要求には注意が必要です。

条件変更を求められたときは、口頭だけで済ませず、変更理由、金額、適用日をメールなどで残しましょう。納得できない場合は、公正取引委員会などの相談窓口を利用する選択肢もあります。感情的に対立するより、記録をそろえて具体的な条件を確認する方が交渉しやすくなります。

出典: しんぶん赤旗

【税制・制度変更】デジタル化・AI導入補助金、インボイス対応の負担軽減に活用

デジタル化やAI導入を支援する補助金で、インボイス対応を目的としたレジやシステムの導入が後押しされると報じられました。会計ソフトなどを導入し、経理業務を効率化したい小規模事業者に関係するニュースです。

補助金は、採択されれば何でも自由に購入できる制度ではありません。対象となる製品、申請方法、導入時期、補助率などの条件があり、IT導入支援事業者を通じた手続きが必要になる場合もあります。先に契約や購入をすると対象外になる可能性もあるため、順番の確認が欠かせません。

会計ソフトや請求書発行システムを検討している方は、現在の作業時間と導入後に削減できる時間を整理しましょう。「補助金があるから買う」のではなく、毎月の作業をどれだけ減らせるかを基準に選ぶことが重要です。

出典: ツギノジダイ

【為替・物価・金利】日銀の利上げで、ローンと事業コストの点検が必要に

日銀の利上げと、物価上昇が想定以上に進むリスクが報じられました。金利の上昇は、事業用ローンや住宅ローンなどの返済額に影響する可能性があります。物価高が続けば、PCや周辺機器、電気代、交通費、ソフトウェア利用料などの経費も増えやすくなります。

フリーランスは、会社員のように物価上昇に合わせて給与が自動的に改定されるわけではありません。年間経費が12万円増えたのに売上が変わらなければ、毎月の手残りは平均1万円減ります。固定費の増加を放置せず、価格設定に反映する視点が必要です。

変動金利の借入がある方は、金利が上がった場合の返済額を確認しましょう。仕事では、既存顧客へ一律の値上げを急ぐより、新規見積もりの価格を先に改定する方法もあります。原価と作業時間を基に、現在の単価で利益が残っているかを点検してください。

出典: 朝日新聞

【働き方・制度】リモートワークとギグエコノミーが日本の人手不足を補う可能性

「2030」の著者であるマウロ・ギレン教授が、日本経済の活性化にはリモートワークとギグエコノミーの活用が重要だと提言しました。少子高齢化による人手不足の中で、場所や雇用形態に縛られず、必要なスキルを持つ人に仕事を依頼する仕組みが注目されています。

フリーランスにとって追い風になり得る一方、単発案件を数多く受けるだけでは、収入が不安定になる可能性もあります。短期の仕事を入口にしつつ、保守、運用、改善提案などの継続契約へつなげる設計が必要です。

リモート案件では、専門スキルだけでなく、進捗の共有、文書化、オンライン会議、タスク管理といった能力も評価されます。ポートフォリオには制作物だけでなく、「どの課題をどう進め、どのような成果につなげたか」まで書いておくと、遠隔でも仕事を任せられることを伝えやすくなります。

出典: 株式会社エクサウィザーズ

【フリーランス業界動向】本庄市が農産物の魅力発信事業を公募

埼玉県本庄市が、地元農産物の魅力を発信する業務委託について、公募型プロポーザルを実施すると発表しました。ブランディング、広告宣伝、イベント企画などを通じて、農産物の認知度向上や消費拡大を目指す案件です。

公募型プロポーザルは、価格だけでなく企画内容や実施体制なども含めて委託先を選ぶ方式です。応募条件によっては単独のフリーランスには難しい場合がありますが、デザイナー、ライター、カメラマン、マーケターなどがチームを組んだり、応募企業の協力メンバーとして参加したりする余地があります。

自治体案件に関心がある方は、今回の案件だけでなく、自分の地域や近隣自治体の公募情報も定期的に確認しましょう。実績紹介では、「写真撮影ができる」といった作業内容だけでなく、「地域商品の認知を広げる企画から制作まで対応できる」のように、行政側の目的に合わせて見せることが重要です。

出典: 本庄市

今週のアクション

  1. 2割特例終了後の消費税額を試算する。
    直近1〜2年分の売上と経費を使い、簡易課税と本則課税で納税額がどう変わるかを比較しましょう。判断に迷う場合は、税理士へのスポット相談も選択肢です。
  2. インボイスを理由に変更された取引条件を記録する。
    値下げ、契約終了、登録要請などがあった場合は、理由と条件をメールや書面で残します。一方的な要求に疑問がある場合は、公的な相談窓口を確認してください。
  3. 固定費と単価表を同時に見直す。
    ローン、会計ソフト、AIツール、通信費、機材費などを一覧にし、前年から増えた金額を確認しましょう。まずは新規案件の見積もりから、現在のコストに合った価格へ更新すると進めやすくなります。
  4. リモート案件と自治体案件に向けて実績の見せ方を整える。
    作業内容だけでなく、課題、担当範囲、進め方、成果をポートフォリオに記載します。単独応募が難しい案件に備え、協業できる専門家や地域企業とのつながりも作っておきましょう。

まとめ

今週は、インボイス制度への対応が次の段階に入りつつあることを示すニュースが目立ちました。2割特例終了後の納税方法、未登録事業者との取引、制度対応にかかる事務負担は、それぞれ別の問題に見えて、最終的にはフリーランスの手残りと事業継続に直結します。

日銀の利上げや物価上昇も、借入返済や固定費を通じて事業に影響します。一方で、リモートワークの普及や自治体の公募案件は、新しい受注経路を広げる材料です。税金とコストを守りながら、仕事の入口を増やす。その両方を少しずつ整えていきましょう。

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